リズム・合奏

8分の6拍子(6/8拍子)の数え方 — 複合拍子のしくみ、3/4拍子との違い、12/8拍子まで

8分の6拍子の数え方をやさしく解説。複合拍子のしくみ、3/4拍子と6/8拍子の違い、カウントの取り方、♩.=60のテンポ表記、よく出るリズム、9/8・12/8拍子、練習ステップまでまとめました。

3つずつ連桁でつながった8分音符2組の上に大きな2拍を描いた、8分の6拍子(複合拍子)のイラスト

楽譜の最初に6/8と書かれていると、少し手が止まりませんか。「8分音符が6つだから6まで数えればいいの?」「3/4拍子と何が違うの?どちらも4分音符3つ分の長さなのに」――こうした疑問を持つのはごく自然なことです。実際、6/8拍子は数字だけを見て数えると間違えやすい拍子です。6/8のポイントは「6」ではなく「大きく2拍」にあるからです。

この記事では6/8拍子の数え方を中心に、単純拍子と複合拍子の違い、同じ長さの3/4拍子と6/8拍子がなぜまったく違って聞こえるのか、テンポに合わせたカウントの取り方、複合拍子のテンポ表記(♩. = 60)、6/8でよく出るリズムパターン、9/8・12/8拍子と代表的なジャンル、そして練習ステップとよくあるミスまで順番に整理しました。音符や休符の読み方にまだ自信がない方は、先に楽譜の読み方を読んでおくとスムーズです。

8分の6拍子とは?拍子記号の数字が表すもの

拍子記号の下の数字はどの音符を単位に数えるか、上の数字はその音符が1小節にいくつ入るかを表します。つまり8分の6拍子(6/8)は、文字どおり「1小節に8分音符が6つ」という意味です。ここまでは4/4拍子(4分音符4つ)や3/4拍子(4分音符3つ)と同じルールです。

違いはその先にあります。6/8では8分音符6つを3つずつ2組に分け、各組の最初の音にアクセントを置きます。体が実際に「拍」として感じるのは8分音符1つひとつではなく、この3つの組です。8分音符3つの長さは付点4分音符(♩.)1つと同じなので、まとめると次のようになります。

  • 1小節 = 8分音符6つ = 付点4分音符2つ
  • 1拍 = 付点4分音符(♩.)。1拍は8分音符3つに分かれる
  • アクセント:1つ目の8分音符が強、4つ目が中強、ほかは弱

つまり6/8拍子は「6拍」ではなく、「1拍が3つに分かれる2拍子」です。手拍子をするなら1小節に2回、足で拍を取るなら1小節に2回が自然です。揺りかごや波に揺れる舟のような、丸く転がっていく感じが生まれるのも、この「2の中に3」という構造のおかげです。

ひとことで言うと ― 6/8拍子は「イチ・ニ・サン、ニ・ニ・サン」のように、3つの組が2回くり返される拍子です。6は8分音符の数で、実際の拍の数は2です。

単純拍子と複合拍子:拍が2つに分かれるか、3つに分かれるか

拍子は大きく単純拍子と複合拍子に分けられます。違いはただ1つ、1拍が基本的にいくつに分かれるかです。

  • 単純拍子:1拍が2つに分かれます。2/4・3/4・4/4のように4分音符が1拍なら、1拍 = 8分音符2つです。
  • 複合拍子:1拍が3つに分かれます。6/8・9/8・12/8のように付点4分音符が1拍なら、1拍 = 8分音符3つです。
拍子記号種類1小節の拍数1拍の音符1拍の分割
2/4単純2拍子24分音符 ♩8分音符2つ
3/4単純3拍子34分音符 ♩8分音符2つ
4/4単純4拍子44分音符 ♩8分音符2つ
6/8複合2拍子2付点4分音符 ♩.8分音符3つ
9/8複合3拍子3付点4分音符 ♩.8分音符3つ
12/8複合4拍子4付点4分音符 ♩.8分音符3つ

表を見るとルールが見えてきます。複合拍子では上の数字を3で割ると実際の拍数になります。6/8は2拍、9/8は3拍、12/8は4拍です。ですから6/8は2/4の「3連符版」、12/8は4/4の「3連符版」と考えると理解が早まります。4/4で3連符ばかりが続く曲を12/8で書き直すと、連符の記号なしでスッキリ書けるのも同じ理由です。

3/8拍子は複合拍子ではない

下の数字が8だからといって、すべてが複合拍子なわけではありません。3/8拍子は1小節に8分音符3つで、3を3で割ると1拍になってしまうため、ふつうは単純3拍子(8分音符が1拍の3拍子)に分類されます。ただしテンポが速いと、1小節を「大きく1拍」と感じて数えることもあります(速いワルツを1小節1つ振りで数えるのと似ています)。理論上の分類と、実際の数え方が違う場合があることだけ覚えておけば十分です。

3/4拍子と6/8拍子の違い:同じ8分音符6つ、違うまとまり

いちばんよく聞かれるのが3/4拍子と6/8拍子の違いです。どちらも1小節に8分音符が6つ入るので、長さは同じです。しかしまとめ方とアクセントの位置がまったく違います。

同じ8分音符6つを、3/4拍子は2つずつ3組、6/8拍子は3つずつ2組に分けた比較図とアクセントの位置
上:3/4拍子は8分音符を2つずつまとめて3拍(1 & 2 & 3 &)。下:6/8拍子は3つずつまとめて2拍(1 2 3 4 5 6)。大きなオレンジの点が強拍、青い点が次の拍の始まりです。
3/4拍子6/8拍子
8分音符のまとまり2 + 2 + 23 + 3
拍数3拍(4分音符)2拍(付点4分音符)
アクセント強・弱・弱(拍単位)強・弱・弱・中強・弱・弱(8分音符単位)
数え方1 & 2 & 3 &1 2 3 4 5 6 / 1 ラ リ 2 ラ リ
雰囲気「ズン・チャッ・チャッ」のワルツ、メヌエット丸く揺れる2拍、舟歌、ジグ
4分音符+8分音符1拍半になり拍の区切りとずれる1拍の中にぴったり収まる(♩♪)

実際に手拍子で比べると、すぐに違いがわかります。8分音符6つを同じ速さで叩きながら、①1・3・5つ目にアクセントを置けば3/4、②1・4つ目にアクセントを置けば6/8になります。音符は1つも変えていないのに、リズムの性格がガラリと変わります。

ワルツはなぜ6/8ではなく3/4なのか

ワルツは小節ごとに「ズン(ベース)・チャッ・チャッ(和音)」と3つの拍をはっきり刻む舞曲なので、3/4で書かれます。一方6/8の伴奏は、8分音符3つ(付点4分音符1拍)をひとかたまりにして転がし、1小節に2回大きく揺れます。速いワルツは1小節を1つ振りで感じることもありますが、「1小節の中に拍が3つ」という構造は変わりません。楽譜で拍ごとに4分音符が並んでいれば3/4、8分音符が3つずつ連桁(はた)でつながっていれば6/8の可能性が高いでしょう。連桁のまとまりが、そのまま拍のまとまりを示していることが多いのです。

6/8拍子の数え方:テンポに合わせた3つのカウント

6/8拍子の数え方は1つではありません。テンポが遅いほど8分音符を1つずつ数え、速くなるほど大きな2拍を中心に数えます。どの方法でも声に出して数えるのが基本です。カウントの習慣がまだない方は、リズム練習の方法のカウントの章から始めるとよいでしょう。

方法1小節の数え方使う場面
① 6まで数える1 2 3 4 5 6ゆっくりした曲、覚えはじめ、8分音符単位で正確に合わせたいとき
② 2拍+分割の音節1 ラ リ 2 ラ リ中くらい〜速いテンポ、大きな2拍を感じながら数えるとき
③ 英語式1 & a 2 & a(ワン・アンド・ア)英語圏の教本やバンド練習でよく使われる
④ 3音の言葉たま ご たま ご子どもと練習するとき、まず体で覚えたいとき

① 6まで数える(1-2-3-4-5-6)

最初に覚えるのがこの方法です。1と4を大きく、ほかは小さく言いましょう。「イチ ニ サン シ ゴ ロク」のように1と4に重みがないと、数字は合っていても実質的には別の6拍子を数えていることになります。8分音符1つひとつが長く感じられるゆっくりした6/8のバラードでは、この方法がいちばん正確です。

② 2拍+分割の音節(1 ラ リ 2 ラ リ)

テンポが少し速くなると「1 2 3 4 5 6」では口が追いつかず、なにより大きな2拍が感じにくくなります。そこで拍の番号は数字で、分割は音節で数えます。「1 ラ リ 2 ラ リ」の数字は必ず付点4分音符の拍の頭、「ラ・リ」はその拍の中の2つ目・3つ目の8分音符です。単純拍子で「1 と 2 と」と数えるのと同じ原理なので、数字から始まる音は拍の頭、音節から始まる音は拍の中の分割だとひと目でわかります。

③ 英語式(one-and-a)と④ 3音の言葉

英語圏では「1 & a 2 & a」(ワン・アンド・ア、ツー・アンド・ア)とよく数えます。リズム唱の教え方には、拍ごとに「タ・キ・ダ」のような3音節を使うものもあります。どれを使っても原則は同じで、3つの音節が同じ長さであること、最初の音節が拍にぴったり乗ることです。「た・ま・ご」のように3音が均等に発音できる言葉を拍ごとにくり返すのも、よい練習になります。

指揮の形で確かめる ― 6/8を手で振ってみると、テンポによる違いがはっきりします。ゆっくりした6/8では指揮者が8分音符ごとに6つ振ることもあり、中くらい以上の6/8では1小節に2つ(下・上)で振ります。手は2回しか動かないのに、その間に8分音符3つが均等に収まっていれば、6/8を正しく感じられています。

複合拍子のテンポ表記:♩. = 60の意味

4/4拍子の楽譜では、テンポはふつう♩ = 100のように4分音符で書かれます。ところが6/8・9/8・12/8のような複合拍子では付点4分音符が1拍なので、テンポも♩. = 60のように付点4分音符で書くのが一般的です。「付点4分音符(=1拍)が1分間に60回」という意味です。

この数字をほかの音符の単位に換算すると、次のとおりです。付点4分音符1つ = 8分音符3つ = 4分音符1.5個、という関係だけ覚えておけば大丈夫です。

楽譜の表記(♩.)8分音符♪で換算4分音符♩で換算6/8の1小節の長さ
♩. = 40♪ = 120♩ = 603秒
♩. = 60♪ = 180♩ = 902秒
♩. = 80♪ = 240♩ = 1201.5秒
♩. = 100♪ = 300♩ = 1501.2秒

メトロノームの合わせ方

  • 中くらい〜速い6/8:メトロノームを♩.の数字のまま(例:60)に合わせ、クリック1回を「大きな1拍」と考えます。クリックの間に「1 ラ リ」の3音を均等に入れましょう。
  • ゆっくりした6/8:8分音符単位(♩. × 3。例:40 → 120)に合わせ、クリックごとに1〜6を数えます。数字がメトロノームの最大値を超える場合はこの方法は使えないので、♩.基準に戻しましょう。
  • 古い楽譜やゆっくりした曲では、最初から♪ = 120のように8分音符でテンポが書かれていることもあります。その場合は「6つで数えてほしい」という作曲者の意図と読んでかまいません。
よくある勘違い ― 6/8の楽譜の「♩. = 60」を見てメトロノームを「♩ = 60」に合わせると、本来より1.5倍遅く練習することになります。逆に、4分音符基準のアプリに同じ数字を入れてそのクリックを8分音符として数えると、さらに遅くなります。自分が合わせたクリックがどの音符を表しているのか、必ず確認しましょう。

テンポの数字とAndante・Allegroなどの速度標語の関係を知りたい方は、メトロノーム練習と速度記号のまとめもあわせてどうぞ。

6/8拍子でよく出るリズムパターン

6/8拍子のリズムのほとんどは、付点4分音符1拍(8分音符3つ分)の中で作られています。下の6つのパターンを目と耳になじませるだけで、6/8の楽譜のかなりの部分がすぐに読めるようになります。数字は1拍の中の8分音符の位置(1・2・3、2拍目なら4・5・6)です。

6/8拍子の1拍の中でよく出るリズムパターン6種類:8分音符3つ、4分音符+8分音符、8分音符+4分音符、付点4分音符、付点8分音符+16分音符+8分音符、8分休符+8分音符2つ
1拍(♩.)の中の代表的なパターン。下の線の点は各音の始まる位置で、5番の16分音符は2と3のちょうど真ん中に入ります。
  1. ♪♪♪(8分音符3つ) ― 「1 2 3」。6/8の基本単位です。3つを均等に、最初の音にだけ軽く重みを置きます。
  2. ♩ ♪(4分音符+8分音符) ― 「1 (2) 3」。6/8でいちばんよく出る「長・短」のリズムで、馬が駆けるような弾みやジグの軽快さを生みます。4分音符を2までしっかり伸ばさないと、3が急いでしまいます。
  3. ♪ ♩(8分音符+4分音符) ― 「1 2 (3)」。2番の逆で、2つ目の音が長いぶん少し引っぱられる感じが出ます。
  4. ♩.(付点4分音符) ― 1拍全体を1つの音で満たします。音は1つでも、心の中で「1 ラ リ」を数え続けないと次の拍が遅れます。
  5. ♪. ♬ ♪(付点8分音符+16分音符+8分音符) ― シチリアーノなどでよく聴く、優雅に揺れるリズムです。16分音符は「2」と「3」のちょうど真ん中に入ります。8分音符をさらに16分音符2つに分けて「1・2 と 3」と数えると位置がつかめます。
  6. 𝄾 ♪♪(8分休符+8分音符2つ) ― 拍の1つ目を空けて、2・3から入るリズムです。休符の場所でも「1」をささやくように数えると、入るタイミングがぶれません。

このほか、2つの拍をタイでつないだり、1小節全体を付点2分音符(♩. 2つ分)1つで満たしたりするのもよくある形です。タイでつながった2つ目の音は弾かずに心の中で数える、という原則は単純拍子と同じです。

2連符(デュプレット):複合拍子の中の「2」

単純拍子で1拍を3つに分けるには3連符が必要なように、複合拍子で1拍を均等に2つに分けるには2連符(デュプレット)が必要です。8分音符2つの上に数字の2を書き、「8分音符3つ分の長さに2つ」を演奏するという意味で、同じリズムを付点8分音符2つで書くこともあります。それぞれの音はちょうど1拍の半分なので、8分音符3つの流れをいったん忘れ、拍を半分に割る感覚で演奏しましょう。逆方向にあたる3連符のしくみは三連符の弾き方で詳しく解説しています。

ヘミオラ:2と3が入れ替わる瞬間

ヘミオラ(hemiola)は、同じ長さの中で3拍のまとまりと2拍のまとまりが入れ替わるリズムの技法です。6/8なら、8分音符6つを一時的に2つずつ3組(3/4のよう)にアクセントを変えて演奏する、といった形になります。ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』の「アメリカ」は、6/8と3/4が交互に出てくる代表例としてよく挙げられます。バロックの舞曲の終止部分でもよく使われます。先ほどの3/4と6/8の違いを体で覚えておけば、ヘミオラも難しくなく聴き取れます。

9/8拍子・12/8拍子と、6/8が使われるジャンル

6/8を理解できれば、ほかの複合拍子は拍の数が増えるだけです。

  • 9/8拍子:8分音符3つ × 3 = 複合3拍子。「1 ラ リ 2 ラ リ 3 ラ リ」。アイルランド音楽のスリップジグが代表的です。
  • 12/8拍子:8分音符3つ × 4 = 複合4拍子。「1 ラ リ 2 ラ リ 3 ラ リ 4 ラ リ」。スローブルースや、1950〜60年代風のソウル・ドゥーワップのバラードでとてもよく使われます。4/4の上に3連符がずっと流れている感覚と同じなので、シャッフルやスウィングの「長・短」のリズムを12/8で書くこともあります。

シャッフルやスウィングと3連符の関係は、クラシックピアノとジャズピアノの違いのスウィングの章で詳しく説明しています。

6/8拍子が聴ける場所

  • アイルランド・スコットランドのジグ:6/8の♩♪のリズムが休みなく続く、速い舞曲です。
  • イタリアのタランテラ、シチリアーノ:タランテラは速く激しい6/8、シチリアーノはゆったり揺れる6/8(または12/8)です。
  • 舟歌(バルカロール)と子守歌:舟をこぐ動きや揺りかごの揺れを表すのに、6/8の2拍の流れがよく合います。
  • ポップス・ロックのバラード:アニマルズの「朝日のあたる家(House of the Rising Sun)」のように、アルペジオの伴奏が3つずつ転がる曲は6/8でよく演奏されます。クリスマスの定番「きよしこの夜」も6/8で書かれた楽譜が多い曲です。
  • 行進曲:意外なことに6/8の行進曲もたくさんあります。速めの6/8は「イチ・ニ」の足取りにぴったり合い、軽快なマーチに使われます。

ギターで6/8のバラードを弾くときは、「ダウン・ダウン・アップ、ダウン・ダウン・アップ」のように3つ単位でストロークしたり、アルペジオで転がしたりするパターンがよく使われます。ストロークの練習はギターストロークのリズム練習で続けて読めます。

6/8拍子の練習ステップとよくあるミス

6/8を体に入れるコツは、「2拍を感じながら、3つを均等に埋める」ことです。下の順番で1日10分ずつ取り組むだけで、1〜2週間で6/8の楽譜がずっと楽になります。

  1. 足で2拍、手で6つ 椅子に座り、足で1小節に2回(1と4)拍を踏みながら、手拍子やひざ打ちで8分音符6つを均等に叩きます。メトロノームは♩. = 50くらいに合わせ、クリックを足にそろえましょう。
  2. 声のカウントを切り替える 同じ動きのまま、カウントだけを「1 2 3 4 5 6」→「1 ラ リ 2 ラ リ」に変えてみます。数字が足とぴったり重なっているか、音節がその間に均等に入っているかを確認します。
  3. 3/4と交互に叩く 8分音符6つはそのままに、1小節目は1・4にアクセント(6/8)、次の小節は1・3・5にアクセント(3/4)を置きます。アクセントを変えるだけで拍が変わる感覚がつかめると、ヘミオラも自然に聴こえるようになります。
  4. パターンカード練習 上の図の6パターンから2つを選んでつないだ小節(例:♩♪ + ♪♪♪)を作り、足で2拍をキープしながら手拍子で叩きます。慣れたら♩. = 60 → 70 → 80とテンポを上げます。
  5. 楽器と曲に応用する 練習曲の難しい2小節を選び、まずリズムだけ手拍子で叩いてから、音をつけて楽器で弾きます。ピアノなら片手ずつ、ギターならまずミュートストロークでリズムだけ合わせてみましょう。

6/8拍子でよくあるミス

  • 6つを全部同じ重さで数える ― 1と4にアクセントがないと、6/8らしい揺れが消えて機械的な6拍子になります。1をいちばん強く、4を次に強く数えましょう。
  • ♩♪の8分音符が急ぐ ― 4分音符を短く切って8分音符を前に出すと、シャッフルのような不自然なリズムになります。4分音符が8分音符2つ分をきちんと満たしているか、「1 (2) 3」で確かめましょう。
  • 付点4分音符のあと、次の拍に遅れて入る ― 長い音でカウントが止まると、次の拍が遅れます。長い音ほど、心の中で「ラ リ」を最後まで数えましょう。
  • テンポの単位を取り違える ― ♩. = 60を♩ = 60と勘違いするミスです。上のテンポ表を参考に、クリックがどの音符なのかを先に決めましょう。
  • 3/4と6/8を同じ拍子だと思う ― 長さが同じでも、アクセントや伴奏のパターンまで同じではありません。まず連桁が3つずつか、2つずつかを見ましょう。

Rhythm Helperで6/8のリズムを先に聴く

6/8のリズムが頭の中でうまく鳴らないときは、Rhythm Helperで先に音を聴いてみるのも1つの方法です。拍子を6/8(または3/8・9/8・12/8)にして、音符・休符・付点音符・タイを楽譜どおりに入力すると、そのリズムをクリック音で再生しながら、今弾く音符をハイライトします。6/8・9/8・12/8ではテンポが実際の楽譜と同じく♩. = Nで表示されるので、楽譜の数字をそのまま入れれば大丈夫です(3/8は単純拍子として扱われ、♩基準になります)。複合拍子では2連符も入力できるので、上で説明したデュプレットがどう聴こえるのかもすぐに確かめられます。

インストール不要でウェブブラウザから無料で2小節まで使えるので、上のパターンを2つつないだ小節の練習にちょうどよく、Proでは最大32小節まで入力できます。まず音だけを聴き、次にハイライトに合わせて手拍子し、最後はアプリなしで自分で数える――という順番で活用してみてください。

6/8拍子は最初こそ数字のせいで混乱しがちですが、「大きく2拍、その中に3つ」という感覚が一度つかめれば、むしろいちばん自然に流れる拍子です。今日はまず、足で2拍を踏みながら「1 ラ リ 2 ラ リ」と声に出して数えるところから始めてみましょう。

よくある質問

6/8拍子は何拍子ですか?

1小節に8分音符が6つ入りますが、3つずつまとめて付点4分音符1拍として感じるので、実際には2拍子(複合2拍子)です。ゆっくりした曲では8分音符単位で6つ数えることもありますが、アクセントはいつも1と4に来ます。

3/4拍子と6/8拍子の違いは何ですか?

どちらも8分音符6つ分の長さですが、3/4は2つずつまとめた4分音符3拍(強・弱・弱)、6/8は3つずつまとめた付点4分音符2拍(強・弱・弱・中強・弱・弱)です。同じ8分音符6つでも、1・3・5にアクセントを置けば3/4、1・4に置けば6/8に聴こえます。

6/8拍子はどう数えるのがいちばんいいですか?

ゆっくりした曲や覚えはじめは「1 2 3 4 5 6」(1と4にアクセント)、中くらい以上のテンポでは「1 ラ リ 2 ラ リ」や「1 & a 2 & a」のように、2拍を数字で、分割を音節で数える方法がおすすめです。どの方法でも、声に出して数えることが大切です。

♩. = 60のとき、メトロノームはいくつに合わせればいいですか?

付点4分音符が1分間に60回という意味なので、メトロノームを60に合わせ、クリックを大きな1拍として数えればOKです。8分音符単位で聴きたい場合は3倍の180、4分音符基準に換算すると90です。

3/8拍子も複合拍子ですか?

いいえ。3/8拍子は8分音符1つが1拍の単純3拍子に分類されます。ただし速いテンポでは、1小節を大きく1拍と感じて数えることもあります。複合拍子は、上の数字が6・9・12のように3の倍数(3を除く)の6/8・9/8・12/8などです。

12/8拍子と、4/4拍子の3連符は同じものですか?

聴こえるリズムとしては同じと考えてかまいません。12/8は付点4分音符4拍がそれぞれ8分音符3つに分かれるので、4/4で毎拍8分音符の3連符を弾くのと同じ流れです。曲全体が3つで流れるなら、12/8で書いたほうが連符の記号がなく読みやすくなります。